記事制作者:ながよし整骨院 代表 永吉健志郎
こんにちは、横浜市青葉区藤が丘のながよし整骨院です。
今回は手のしびれ(胸郭出口症候群)で来院された患者さんに対する整体での治療報告です。
肩から腕にかけてシビレが出てしまう
40代 女性
今回ご来院いただいた方は、ある日から右の肩から腕にかけて違和感が出てきてしまったとのこと。
その症状を2週間ほど放置してしまったところ、だんだん症状が悪化してきてしびれや痛みになってきたとご相談を頂きました。
整形外科でレントゲン写真を撮影するも、骨には異常なし。
特に治療の手立ても見つからず、シップと痛み止めを処方されたものの、なかなか症状が改善せず整体院か整骨院に行ってみようと近くを探したところ、当院を見つけご連絡頂きました。
胸郭出口症候群 状態の観察
今回はスタッフの永吉が診察を担当させていただきました。
実際に患者さんの上タオを観察していきます。
症状
・右の肩から腕にかけての痛みと痺れ(特に前腕の外側と指先のしびれ)
・首を動かすと痛みが強くなる
・腕を下げているだけでも痛い
・夜寝返りを打つと痛みで目が覚めてしまう
・右手に力が入りにくい
などがこの方の主なお悩みでした。
その他の所見
ご本人の主観的な症状の他に、こちらの方で観察したところ様々な書状が出ていました。
客観的な所見としては
・右腕の肩から腕にかけての筋肉が細くなっている
・右腕の筋力が低下し力が入りにくい状態になっている
・首の筋肉が硬くなっており、押すと痛みが肩まで走る
・上を向くような状態になるとしびれが強くなる
・背骨の動きが硬くなっている
・体幹を支える筋肉が硬く、弱くなっている
といったものが挙げられました。
診察の内容とポイント
異常の状態を観察し、まずは手のしびれが出てしまっている今の状態を考察していきます。
①右の肩から腕にかけての痛みと痺れ
⇒神経症状か、もしくは血流障害が考えられます。
②首を動かすと痛みが強くなる
⇒腕の神経は首から腕にかけて伸びています。そのため首に異常がある場合は首を動かすことで痛みが強く出ることがあります。
③腕を下げているだけでも痛い
これは強い神経症状の場合みられる症状で、腕を下げているだけでも腕の重さで首から肩にかけての神経が引っ張られてしまい、強い痛みを出すことがあります。
このような場合は腕を釣ったり、肩にかかる腕の重さを軽減することで痛みがいったん抜けるのが特徴です。
・右腕の肩から腕にかけての筋肉が細くなっている
⇒筋肉を支配する運動神経が異常を起こすと出る症状です。長い間、神経に異常があるときんにくが細くなるのを観察できます。
しびれの原因はなにか?
上記の状態から今回のしびれは、胸郭出口症候群の一つである前斜角筋症候群
つまり
首から腕にかけて伸びている神経が、首の筋肉で圧迫をされることでしびれを出している
というものだと考え、当院では整体の施術の適応であると判断し施術を開始しました。
参考:前斜角筋症候群
施術と経過
では、実際の施術についてお話していきます。
施術内容
まずは神経を直接圧迫してしまっている斜角筋という筋肉に着目し筋肉の緊張をとる施術を行いました。
首から出る神経、いわゆる腕神経叢(わんしんけいそう)という神経の網のようなものが首にはあります。
この腕神経叢は3本ある斜角筋の内、2本の隙間を通って肩まで伸びてくるのですが、この隙間(斜角筋隙)で圧迫を受けて痺れを出してしまう事が多くあります。
筋肉の緊張、何かしらの原因での萎縮など筋肉が硬くなってしまう原因は様々ですが、いずれにしろこの筋肉の緊張を抜いて、神経の通りを良くすることが整体において最も重要になります。
経過
6回目までの治療で痛みが抜け、腕を下げていた時の痛みはほとんどなくなりました。
その後来院ペースを落としながら治療を続け、斜角筋が硬くなっていた原因である背骨の硬さや姿勢の問題をセルフケアも含めながらアプローチし、順調に症状が改善してくれました。
ただ、神経症状に関する治療は、筋肉を緩めるだけの治療では終わらず、筋肉を緩めたあとに神経の組織が回復するまでの期間が必要となります。
神経は長い間、圧迫を受けることで神経の組織自体が傷んでしまう事があるためです。
参考:神経絞扼による組織変性
そのため、通常の首のいたみや腰痛などと違い慎重にしびれの経過を追う必要がありました。
手のしびれ、胸郭出口症候群でお悩みなら当院にご相談ください
当院には整形外科では原因がハッキリわからなかった症状や、どのように治療していいのかわからない症状についてのご相談を多く頂きます。
特にシビレなどの神経症状は、レントゲン写真などでも原因を見つけることが難しいのですが、細かい徒手的な検査を行うことで原因を見つけられることがあります。
もし手のしびれでお悩みなら、一度当院の整体での施術を受けてみてはいかがでしょうか?